エアコンに貼るフィルターはどこに?効果と貼ってはいけない場所

エアコンに貼るフィルターはどこに?効果と貼ってはいけない場所

「エアコンの上にほこりが積もるのを防ぎたい」「後付けフィルターを買ったけれど、どこに貼ればいいのかわからない」——エアコンに貼るタイプのフィルターは、貼る位置を間違えると効果が出ないどころか、風量が落ちる原因にもなります。 外付けフィルターを貼るのは、室内の空気を吸い込む「吸込口」です。壁掛けエアコンなら本体上面、前面パネルの上部、または前面パネル全体が吸込口にあたります。空気が出てくる下部の吹出口には貼りません。 ただし、すべてのエアコンに貼れるわけではありません。前面パネルが動く機種や、吸込口自体が開閉する機種では、取り付けを見送ったほうがよいケースもあります。 この記事では、フィルターを貼る正しい位置、期待できる効果、貼ってはいけない場所、風量低下を防ぐ使い方まで解説します。自宅のエアコンに使えるかどうかを判断しながら読み進めてください。
POINT
この記事でわかること
  • エアコンに貼るフィルターの正しい取り付け位置
  • 貼ることで期待できる効果と、期待しすぎない範囲
  • 自宅のエアコンに貼れるかどうかの判断基準
  • 貼ってはいけない場所と、その理由
  • 風量低下を防ぐ貼り方と交換のタイミング

エアコンに貼るフィルターは吸込口に取り付ける

外付けフィルターを貼る位置は、室内の空気を取り込む吸込口です。壁掛けエアコンでは、次の場所が該当します。
  • 本体上面——上から空気を吸い込むタイプ。ここにほこりが積もりやすい
  • 前面パネルの上部——上部にスリット状の開口がある機種
  • 前面パネル全体——パネル全面が吸込口を兼ねる機種
いずれも、エアコンの運転中に空気が吸い込まれていく側です。手をかざすと空気が引き寄せられる感覚があれば、そこが吸込口と判断できます。

吸込口と吹出口の違い

吸込口 吹出口
役割 室内の空気を取り込む 調温した空気を送り出す
位置 本体上面・前面上部 本体下部
見た目 細かいスリットや網目 風向きを変える羽根がある
フィルター 吸込口用を貼る 貼らない
吹出口には、風向きを調整するルーバー(羽根)が付いています。運転を止めると閉じ、運転中は角度を変えて動く部分です。ここを覆うと羽根の動きを妨げるため、吸込口用のフィルターを貼ってはいけません。

純正フィルターと外付けフィルターは別物

エアコンには、前面パネルを開けた内側に純正のエアフィルターが装着されています。外付けフィルターは、これを補助する用品です。
純正エアフィルター 外付けフィルター
位置 前面パネルの内側 吸込口の外側
役割 本体標準の集じん ほこりを手前で受け止める補助
入手先 メーカーの部品窓口 ホームセンター・通販など
手入れ 洗って繰り返し使う 汚れたら交換する
外付けフィルターを貼っても、純正フィルターの掃除が不要になるわけではありません。あくまで補助として使い、本体側のお手入れは取扱説明書に沿って続けてください。

エアコンにフィルターを貼る3つの効果

吸込口に取り付けたフィルターには、次のような役割が期待できます。

本体上部に積もるほこりを減らせる

エアコンの上面は、手が届きにくいうえにほこりが目立つ場所です。運転中は空気の流れがあるため、上面や吸込口まわりにほこりが集まりやすくなります。 外付けフィルターを貼っておけば、このほこりをシートが受け止めます。汚れたら貼り替えるだけなので、脚立に上って本体上面を拭き掃除する回数を減らせます。

吸込口の目詰まりを抑えられる

吸込口のスリットにほこりが詰まると、空気を取り込む力が落ちて冷暖房の効きに影響します。細かい網目部分は掃除機のノズルが入りにくく、詰まりを取り除くのに手間がかかる箇所です。 手前で受け止めておけば、スリットに入り込むほこりの量を抑えられます。とくにペットを飼っている家庭や、寝室など繊維ぼこりの多い部屋では効果を実感しやすいでしょう。

花粉やハウスダストへの対応をうたう商品もある

商品によって、捕集の対象は異なります。大きなほこりを想定したものから、花粉やハウスダストへの対応を表示するものまで幅があるため、気になっている汚れに合わせて選びましょう。 捕集率の数値が記載されている場合は、試験に使われた粒子の大きさや試験条件もあわせて確認しておくと、実態をつかみやすくなります。
期待しすぎないほうがよい点
外付けフィルターは、エアコン内部の汚れをすべて防ぐものではありません。熱交換器や送風ファンのカビ・汚れは、吸込口を通らない水分やもともと内部にある汚れが原因のこともあります。定期的な内部清掃の代わりにはならないと考えておきましょう。

自宅のエアコンに貼れるかどうかの判断基準

外付けフィルターは、すべての機種に使えるわけではありません。取り付け前に、次の3点を確認してください。
確認項目 貼れる可能性が高い 見送りを検討
前面パネルの動き 運転中も動かない 運転すると開く・せり出す
吸込口の形状 平らな面にスリットがある 吸込口自体が開閉する
本体表面 平らで粘着材を貼れる 凹凸加工・特殊塗装がある

運転中にパネルが動く機種は取り付けを控える

近年の機種には、運転を開始すると前面パネルが自動で開いたり、手前にせり出したりするものがあります。この動く部分にフィルターを固定すると、パネルの動作を妨げたり、フィルターがはがれて落下したりするおそれがあります。 判断がつかない場合は、実際に運転を開始して数分間、パネルの動きを観察してみてください。停止中の見た目だけでは判断できないためです。動きがある機種では、貼る位置を工夫して使うのではなく、取り付けそのものを見送るのが安全です。

自動お掃除機能付きは商品側の対応を確認する

自動お掃除機能付きの機種でも、吸込口の形状によっては外付けフィルターを使えます。一方で、パネルが可動する構造と組み合わされていることが多く、対応不可としている商品も少なくありません。 自動お掃除機能の有無だけで決めず、商品パッケージの「使用できない機種」の欄と、自宅の本体形状を照らし合わせてください。迷ったときは、型番を伝えてフィルターの販売元へ問い合わせるのが確実です。

天井埋込型は専用商品を選ぶ

天井カセット形のエアコンでは、中央の吸込グリルが吸込口にあたります。壁掛け用の外付けフィルターとは形状も寸法も異なるため、天井埋込型に対応した商品を選んでください。 天井付近での作業になるため、脚立を使った取り付けが必要です。オフィスや店舗の設備であれば、保守を担当している業者へ相談する方法もあります。

エアコンフィルターの貼り方

対応を確認できたら、次の手順で取り付けます。
  1. 運転を止め、羽根やパネルの動きが止まるまで待つ
  2. 貼り付け面のほこりを拭き取り、乾かす
  3. 吸込口に合わせてサイズを調整する
  4. 商品指定の方法で固定する
  5. 運転を再開し、取り付け状態を点検する

貼り付け面のほこりと水分を落とす

エアコンの上面は、想像以上にほこりが積もっています。この状態で貼ると粘着材が付かず、数日ではがれてくる原因に。柔らかい布で表面を拭き、湿らせた場合は十分に乾かしてから作業してください。 高い位置に手を伸ばすときは、安定した踏み台を使いましょう。椅子に乗る、エアコン本体に手をかけて体を支えるといった方法は、転倒や本体の破損につながります。 なお、取扱説明書で認められていない洗剤や溶剤は使わないでください。樹脂の変色や傷みの原因になります。

吸込口を覆える寸法に切る

切って使うタイプは、実際に空気を吸い込む範囲に合わせて寸法を決めます。測っておきたいのは次の箇所です。
  • 吸込口の縦・横(本体全体の幅ではなく、スリット部分)
  • 本体上面の奥行き(上面吸込タイプの場合)
  • 壁と本体の隙間(奥までシートを回せるか)
  • 粘着材や面ファスナーを貼れる平らな部分
大きすぎると本体からはみ出し、小さすぎると吸込口を覆いきれません。切る前に一度仮置きして、吸込口を覆えるか、固定部分を確保できるかを確かめておくと失敗を防げます。 厚みを増やそうとした重ね貼りは、商品説明で認められている場合を除いて避けてください。

端からゆっくり貼り進める

粘着タイプは、商品に示された表裏と向きを確認したうえで、端から少しずつ貼り進めます。一度に全面を押し付けるとしわが寄りやすいため、たるみを見ながら進めるときれいに仕上がります。 面ファスナーを使う商品では、指定された数と間隔で固定部品を貼り、フィルターを均等に留めましょう。上から置くタイプは、表裏の向きと落下に関する注意事項を確認してください。 固定には付属品か商品指定の方法を使い、市販のテープなどを自己判断で追加しないようにします。本体表面を傷めたり、交換時にはがしにくくなったりするためです。

運転を再開して状態を確かめる

貼り終えたら踏み台を片付け、運転を再開します。確認したいのは次のポイントです。
  • フィルターの端が大きく浮いていないか
  • 吸込口に巻き込まれていないか
  • リモコン操作が問題なく効くか
  • 取り付け前と比べて風量が落ちていないか
違和感がある場合は、そのまま使い続けずに運転を止め、フィルターを外してください。同じことが繰り返されるなら、その商品が機種に合っていない可能性があります。

フィルターを貼ってはいけない場所

吸込口用フィルターは、室内機のどこにでも貼れるわけではありません。次の3か所は避けてください。
貼ってはいけない場所 位置の目安 覆うとどうなるか
吹出口 本体下部の羽根がある部分 羽根の動きを妨げ、風が出にくくなる
可動する前面パネル 運転時に開く・せり出す部分 動作を妨げ、フィルターが落下する
リモコン受信部・センサー 本体前面や下面の小窓部分 操作が効かない、検知の精度が落ちる

吹出口には吸込口用を貼らない

吹出口は、温度を調整した空気を送り出す場所です。壁掛け型では本体下部にあり、風向きを変える羽根が備わっています。 ここに吸込口用フィルターを貼ると、風の通り道をふさぐことになります。羽根に触れれば動作を妨げ、故障につながるおそれも。ほこりが気になっても、吹出口の奥へシートを差し込むのは避け、取扱説明書で認められた範囲の清掃にとどめてください。 なお、吹出口用として設計された別の商品も市販されています。用途表示を確認したうえで選びましょう。

動くパネルの上には固定しない

前述のとおり、運転時に開閉する前面パネルや吸込口には固定できません。動く部品に貼ると、パネルが正常に開かなくなったり、粘着部分に負荷がかかってはがれたりします。 商品側が開閉式の吸込口への使用を認めていない場合は、位置をずらして使うのではなく、取り付けを見送ってください。

受信部やセンサーは覆わない

室内機の前面や下面には、リモコンの信号を受け取る受信部があります。ここをフィルターや固定用品で覆うと、リモコンが効きにくくなります。 また、室温や人の動きを検知するセンサーを搭載した機種もあります。センサーの位置は製品ごとに異なるため、取扱説明書の各部名称で場所を把握し、その周辺を避けて貼りましょう。取り付け後にリモコンの反応が悪くなった場合は、まず受信部を覆っていないかを見直してください。

風量低下を防ぐ使い方

貼る位置が正しくても、使い方によっては風量が落ちます。ここが外付けフィルターで最も注意したい点です。

目詰まりしたまま使い続けない

フィルターにほこりが溜まると、空気を取り込む力が確実に落ちます。目詰まりしたまま使い続けると、風量が弱まるだけでなく、冷暖房の効きが悪くなり消費電力も増えます。 「フィルターを貼ったら効きが悪くなった」という声の多くは、貼ったこと自体ではなく、交換せずに使い続けたことが原因です。汚れが目立ってきたら早めに貼り替えましょう。

厚い素材や重ね貼りを避ける

目が細かく厚い素材ほど、多くのほこりを捕集する一方で空気は通りにくくなります。捕集性能だけを重視して厚手の商品を選ぶと、取り付けた直後から風量が落ちることもあります。 商品説明で認められていない重ね貼りも同様です。エアコン用として販売されている商品の中から、通気性に関する表示を確認して選んでください。

はがれや浮きを放置しない

貼り付け面のほこりや本体表面の凹凸が原因で、フィルターが浮いてくることがあります。端がめくれた状態を市販のテープで継ぎ足して使うのは避けましょう。固定方法を変えると、本体表面を傷めたり通気に影響したりします。 上から置くタイプも、本体上面の形状によっては落下する場合があります。安全に固定できない機種では、無理に使わない判断も必要です。

異常が出たら使用を中止する

取り付け後に次のような症状が出た場合は、運転を停止して外付けフィルターを外してください。
  • 吹出口から水滴が飛ぶ、水漏れが起きる
  • 普段と違う音がする
  • 運転が途中で止まる、エラー表示が出る
  • 冷暖房の効きが明らかに落ちた
フィルターを外しても症状が続く場合や、エラー表示が消えない場合は、エアコンメーカーや販売店へ相談しましょう。原因を自己判断せず、本体を分解しないことが大切です。

貼ったフィルターの交換時期

外付けフィルターは、貼りっぱなしで使う用品ではありません。

1〜2か月を目安に汚れ具合で判断する

交換の目安は商品によって異なりますが、1〜2か月ごととする製品が多く見られます。汚れると文字や模様が浮き出る交換サイン付きの商品もあります。 ただし、稼働時間や室内のほこりの量で汚れ方は変わります。表面が広く変色している、ほこりが厚く付いている、吸い込みが弱く感じる——こうした状態なら、目安の期間を待たずに交換してください。見た目がきれいでも、指定された期間を大きく超えて使い続けるのは避けましょう。

粘着材が残ったときの落とし方

交換の際は運転を止め、端からゆっくりはがします。勢いよく引っ張ると固定用品が飛んだり、本体表面に負担がかかったりします。 粘着材が残った場合は、商品とエアコン本体の説明に従って処理してください。固く絞った柔らかい布で拭き取るよう案内されている商品が多いものの、方法は製品によって異なります。強い洗剤や溶剤を自己判断で使うと、樹脂や塗装を傷めるおそれがあります。貼付面を清掃したら十分に乾かし、それから新しいフィルターを取り付けましょう。

本体側のお手入れも続ける

外付けフィルターを貼っていても、本体のお手入れは必要です。お掃除機能のない機種では純正フィルターを定期的に洗い、自動お掃除機能付きではダストボックスなど指定された部品を手入れしてください。 自動お掃除機能付きでも、手入れの方法や頻度は機種ごとに違います。内部は分解せず、利用者が清掃できる範囲にとどめましょう。

エアコンに貼るフィルターのよくある質問

フィルターを貼ると電気代は上がる?

適切な厚みの商品を選び、定期的に交換していれば、大きく変わることは考えにくいでしょう。ただし目詰まりしたまま使い続けると吸気効率が落ち、消費電力が増える原因になります。

自動お掃除機能付きのエアコンにも貼れる?

機種によります。パネルが可動する構造の場合は取り付けを見送ってください。商品パッケージの対応・非対応の表示と、自宅の本体形状を照らし合わせて判断しましょう。

100均のフィルターでも使える?

エアコン用として販売されている商品で、サイズが吸込口に合っていれば使用できます。ただしレンジフード用や換気口用を流用すると、通気性が合わずに風量低下を招くことがあるため避けてください。

貼ったまま何か月も放置するとどうなる?

ほこりが目詰まりして吸気が妨げられ、冷暖房の効きが落ちます。溜まったほこりが湿気を含むと、においの原因になることも。目安の期間を守って交換しましょう。

純正フィルターの掃除はしなくてよくなる?

外付けフィルターは補助用品なので、純正フィルターの清掃は引き続き必要です。取扱説明書に記載された頻度で手入れを続けてください。

まとめ | フィルターは吸込口へ正しく貼ろう

エアコンに貼る外付けフィルターは、室内の空気を取り込む吸込口に取り付けます。壁掛けエアコンなら本体上面や前面パネルの上部が該当し、風が出てくる下部の吹出口には貼りません。 取り付ける前に、自宅のエアコンが対応しているかを確かめておくことが大切です。運転中に前面パネルが動く機種や、吸込口自体が開閉する機種では、無理に貼らずに見送る判断も必要になります。貼る際は運転を止めて貼り付け面のほこりを落とし、吸込口を覆える寸法に調整してから、商品指定の方法で固定しましょう。 使用中にとくに気をつけたいのが、目詰まりによる風量低下です。汚れたまま使い続けると冷暖房の効きが落ちるため、1〜2か月を目安に、汚れ具合を見ながら早めに貼り替えてください。水漏れや異音といった異常が出た場合は、使用を中止してメーカーや販売店へ相談しましょう。 当店では、エアコンの吸込口へ取り付ける外付けフィルターを取り扱っています。対応するエアコンの種類やサイズ、取り付け方法、交換目安をご確認のうえ、ご自宅の使い方に合う商品をお選びください。 空気の王様でエアコン用フィルターを探す
記事一覧へ戻る