近年増加の肺の病気「肺NTM症」とは?
TVでも近年話題で増加傾向にあると言われている肺NTM症ってご存知ですか?原因となる菌が潜んでいるのが家庭の生活水です。これは水の粒子を吸入して肺に感染する病気です。
NTMは結核の仲間で非結核症抗酸菌症と言われています。
結核は人から人へ感染しますが、肺NTM症は人から人へ感染しない特徴があります。
初期症状は風邪に似た症状で、咳、タン、微熱などですが、悪化してくると呼吸不全を起こして命に関わる危険性もあります。
治療法が未だ確立されておらず特効薬もまだない状態で、この病気にかかると長期治療をしなくてはならず、長いと約20年も治療を続けなくてはならないという事例もあります。
2007年から2014年には2.6倍に増加
上記グラフでは結核を超えて肺NTM症が大きく増加しています。
以前は免疫が低下した人だけ感染する感染力の弱い菌と考えられていましたが、医療者側の認知が上がって正確に診断されるようになり、近年では健康な人の感染が急増していることがわかりました。
肺NTM症となる原因菌は家の水回りで繁殖、水を流した際の水しぶきで肺に入り込み感染します。
現在解っている対策は、水を循環させてることで菌の増殖を抑えることです。
いつ繁殖しているのか?
空気にふれる蛇口付近は水を24時間止めておくと雑菌が40倍に増えることが解っているので、水を適時に循環させることが重要です。
旅行などで家を空けた際は5秒ほど水を流すと良いとされています。
感染リスクが特に高いのはお風呂場、特にシャワーヘッドは感染リスクを上げると言われています。
シャワーヘッドの裏側は水滴が溜まったままの状態になりがちのため汚れています。
シャワーヘッドが汚れている場合は細菌や真菌がそこに繁殖しやすい環境にあり、肺NTM症を引き起こすと考えられています。
このため、弊社ではお風呂にハウスクリーニングの際にシャワーヘッド、蛇口、給湯口の清掃も合わせておすすめしています。
消毒剤ではダメなの?
このNTM菌はバイオフィルムという膜で覆われているため、塩素にもアルコールにも耐性があるので殺菌効果があまりありません。
シャワーヘッドを分解して清掃することが一番衛生的です。
このためシャワーヘッドの汚れを取り除くために定期的なクリーニングやメンテナンスを行うことが重要になります。以下はシャワーヘッドの清掃方法の一般的な手順です。
効果的な掃除方法
1.シャワーヘッドを取り外します。
2.シャワーヘッドを洗剤とぬるま湯で洗浄し、ブラシや歯ブラシを使って穴を清掃します。
3.シャワーヘッドの清掃後、取り付けて使用できます。
シャワーヘッドの清掃によって、微生物のリスクを最大限に考慮することができます。取り外しができないシャワーヘッドの場合は70度以上のお湯で熱消毒が有効です。
レンタルアンドクリーニングではお風呂クリーニングメニューの追加オプションメニューとして排水溝・給湯口・シャワーヘッドの清掃を承っております。ぜひお掃除の機会にお気軽にお申し付けください。